2020年12月オンライン ヨーロッパ胸部外科学会雑誌より

 

胸腺神経内分泌腫瘍(癌)の治療結果について

 

この臨床研究の特徴としては以下のようなものが挙げられます。

1 中国・アメリカ・ヨーロッパのデータベースを使用した研究(日本は含まれていない!)。

2 完全切除率は約70%とやや低い(より進行した病期が多いと考えられます)。

3 リンパ節転移が約30%(こちらに関しては管理人も自身のデータベースを使用して研究中です)と比較的高い。

4 治療成績(5年生存率等)は、最近やや改善傾向である。

 

著者達は、診断法や治療法についてまだまだ改善が望まれる、と締め括っている。

完全切除が如何に重要か、ということが身につまされます。リンパ節切除を含めて手術管理をさらに改善していきたいと思います。

 

 


2020年6月オンライン Lancet Oncologyより

 

進行・再発胸腺癌の治療結果について

Lenvatinib in patients with advanced or metastatic thymic carcinoma (REMORA): a multicentre, phase 2 trial

 

対象となった42人(術後再発も含まれる)に対しての、セカンドライン治療(一つ目の治療終了後の病勢進行に対する治療のこと)として、38%の腫瘍縮小効果を認めた。これは、今までの臨床試験(スニチニブ・エベロリムス・ペンブロリズマブ)をかなり上回る治療効果である。

 

レンバチニブは日本製の内服の薬で、すでに肝癌や甲状腺癌で使用されている分子標的薬である。今後胸腺癌の治療でも日本で認可されれば有効な管理ができると期待している。